一昔前までは、情報を残す場合はすべて「紙」や「音声」などでした。この情報を使用する場合はその情報を保管する場所に出向き、自分の目で見て別に記録するといった方法が一般的でした。
しかし現在ではコンピュータなどの使用が当たり前になり、ネットワークによって瞬時に遠くからでも情報を取り寄せることが出来、情報の伝達スピードは昔と違いとてつもない速さとなりました。
また、情報の「量」についても昔は記録に残すのが面倒だったり保管する量が増えるため、最低限の情報しか保管しませんでしたが、現在ではすべて「デジタル」で管理できるため、いろいろな情報が記録として残るようになりました。
しかし、この「デジタル」で管理できる反面、昔とは違い「情報」の「漏洩」の被害が圧倒的に多くなっています。
昔は情報を記録した物は鍵の付いた部屋・書庫等で管理し、入出者を限定して管理していたため、情報漏洩に関しては比較的安全な場所で管理していましたが、現在では「デジタル化」になったため、見えない所で管理しなければなりません。この「情報」を安全に取扱いできるかというのが課題になってきております。
1.「昔」よりも情報の管理が難しい。
情報を安全に管理する
2.身近なところでも情報を管理しなければならない。
見えないからこそ気をつけなければならない。
デジタル機器が普及し、いままで「対面」で行っていたことが、最近では「オンライン」で行うことが増えてきました。しかし、この「対面」がなくなってきたことにより、個人での情報の取扱いにも特に注意しなければなりません。
昔は「対面」を行うことによって「この人は信用できる」「この人は危ない」「この人はあやしい」など自分で対応し・判断していたと思います。(見るからにあやしい人は格好などで分かるでしょう。)
しかし、現在では情報端末を使ってやり取りするため、安易に自分や会社の情報をさらけ出してしまいがちです。相手が見えないため、逆に相手を信用してしまい大変なことになるといったことがよくあります。またこの「相手が見えない」のが常態化してしまっているため相手に対し警戒感がなくなってきているの も現状です。それをうまく利用している犯罪は「特殊詐欺」などでしょう。
現在では、政府の方でも「個人情報保護法」などで、個人の情報を他に漏洩されないようにがんばっていますが、「個人情報保護法」はあくまでも法律であり、プライバシーを守るための1つの指針でああるため、結局、最後には自分で自分の情報を「保護」しなければなりません。
3.情報を保護するには
「第二の資産」情報を守るには
現在「情報漏洩」が毎日のようにニュースなどで話題となっています。しかし、「情報漏洩した」という話題ばかりで、その原因は大きく取り上げられていない場合もあります。
- 1.情報入力誘導型
- フィッシング詐欺などがこれに当たります。情報の入力を求めてデータや情報を抜き取ります。安易にパスワードや銀行口座・住所などの入力は控えたほうがいいでしょう。今入力している所が本当に信用できるところかの判断が問われます。
- 2.犯行型
- 実は情報漏洩の半数以上はこれに当たります。この情報漏洩は紙ベースやデジタル関係ありません。昔からありましたが、特に「デジタル化」になることによって多くなりました。これは保存する媒体が小型化になったことが一つの大きな原因です。
被害を防ぐために「持ち出し」に対しての管理と使用する「機器類」の徹底した管理が必要になります。
(後の章でも管理方法等について詳しく説明していきたいと思います。)
- 3.自動送信型
- いわるゆ「ウイルス感染」等です。インターネットが普及し始めた時から存在している脅威ですが、最近ではさまざまなウイルスがあります。セキュリティソフト等で対処していますが、中には「新種ウイルス」によって情報漏洩される場合もあります。
- 4.無防備型
- WinnyやShareといった共有ソフトなどを使って、コンピュータの内部を無防備にさせて漏洩させてしまうケースです。一旦ネットワーク上に情報が漏れてしまうと消すことはほぼ無理となります。
- 5.無意識情報公開型
- コミュニティーツールから情報が漏れる場合です。「Line」や「SNS」などです。また自分自身をことを書いた「ブログ」もこれに当たります。
自分自身の存在をアピールするために無意識のうちに投稿しますが、これが「穴」となり、大変な情報も曝け出してしまうといったケースがあります。自分自身の情報ならまだ良いほうですが、中には勤め先の「会社」の大切な情報を「ブログ」や「SNS」で公開し、最後に取り返しのつかないことになったケースが あります。その「無意識」が人生を狂わすケースも多いのが現状です。
- 6.人為的ミス型
- メールの御送信やパソコン(Webサーバー等)の設定ミスなどにより起こります。これを防ぐには、「確認作業」を徹底することにより無くすることができます。
- 7.紛失・盗難型
- 最近このケースが多くなりました。特に「犯行型」とセットになっており、本来「情報」を持っていけないはずか、「情報のコピー」を紛失・盗難に合ったといったことがあります。犯行型を防ぐことにより、紛失・盗難型も防げるケースが多くあります。
また、外出先で「パソコンが盗まれた」などもこれになります。この場合は「情報」ならず、「資産」も盗まれたことになりますからすぐ警察に連絡しましょう。
以上となりますが、情報はお金と違って目に見えません。そのため「盗まれた」・「無くなった」という感覚があまりありません。しかし、気がづいたときには大変になってる場合があります。 なお、各ケースにの対策・対応等については後の章で詳しく説明していきたいと思います。