デジタル概論 ソフトウェア編2 Windows・MacOSの種類と歴史 0から楽しむパソコン講座

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WindowsとMacOSの種類と歴史 【0から楽しむパソコン講座】

情報の安全管理の章【0から楽しむパソコン講座】
 みなさんがよく使っているOSといえばWindowsもしくはMac OSでしょう
この2つのOSはパソコンの市場を争う2大OSとも言えます。このOSのおかげで、今のOSの機能はすごいものになりました。
ここではWindowsとMac OSの種類と歴史を少し説明していきます

Windows

現在Windowsは最も多く使われているOSです。

Windowsの章イメージ【0から楽しむパソコン講座】

 マイクロソフトが開発・発売している、主にAT互換機用OSのです。
現在では一般家庭から企業まで幅広い範囲で使用されており、事実上の世界標準になっております。
WindowsはMS-DOSの後継・互換OSとしてスタートし、その後1995年のWindows95が発表されから爆発的に普及しました。初期のWindowsのバージョンにはカーネルに16bitのソースコードを含んだ9x系と完全な32bitのNT系が存在していましたがWindows XPにこの二つの系列が統合されています。
また、組み込み用途向けのWindowsである WindowsCEもあり、MIPS、ARM、SH4などの複数のCPUをサポートしております。
現在の最新版は、クライアント版はMicrosoft Windows 10、サーバ版はMicrosoft Windows Server 2012 R2、モバイル版はWindows Phone 8.1です。

1.初期Windows

Windows 1.0~2.0

 初期のWindows 1.0はMS-DOS上で「シェル」と呼ばれるアプリケーションで登場しました。
しかし、当時のOSであるMS-DOSが扱えるメモリ容量に対し、アプリケーションを動かすためのメモリ領域がほとんどなく、実用性はほとんどありませんでした。その後、1987年にWindows 2.0がMS-DOSから利用出来るメモリ容量を拡張するEMSメモリを利用することによって、アプリケーションが使用できるメモリ容量ができ、1.0より少し実用性は高まりました。




Windows1.0画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows1.0画面
Windows2.0画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows2.0画面
Windows1.0起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows1.0起動画面

2.Windows 3.0 世代

Windows 3.0~3.1

 Windows2.0の後継としてWindows 3.0が1990年に発売されました。
Windows1.0~2.0の操作感の悪さやメモリの管理などを修正し、各種機能も追加されました。当時日本のパソコンのDOS/V機(AT互換機)の流行と共に、Windows3.0の後継であるWindiws3.1が市場に出回りました。
Windows3.1はパソコンの環境の相違をOSで吸収し、ユーザーが同じ操作で使用出来たり、ネットワークの機能のサポートされていることにより、全世界に爆発的に広がりました。それまでは各パソコンに対してそれぞれのOSを持っていましたが、Windows3.1はAT互換機であれば環境に関係なく、全てのユーザーが同じ操作で出来るということから、この頃からWindowsを導入した企業も多くあります。
また、Windowsの爆発的人気により各社からWindowsのアプリケーションもいろいろ登場しました。Windows 3.1ではオプションとして一部の32ビットアプリケーションが使用可能な「Win32s」もあります。



Windows3.0画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows3.0画面
Windows3.0起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows3.0起動画面

3.Windows 9x / Me 世代

Windows95

 1995年 Windows3.1の改良版であるWindows95が発売され、世界的なヒット商品となり、この頃にはAT互換機のOSはほぼWindowsが独占した形になります。
Windows95は「スタート」ボタンが追加され、また、ネットワークの標準であるTCP/IPも装備されました。また、Windows3.1ではプログラムマネージャとファイルマネージャは別々のアプリケーションでしたが、Windows95からはこの2つを統合し、新たに「エクスプローラー」として登場しました。それにより、プログラムの管理が飛躍的に向上しました。
Windows3.1の場合、32ビットアプリケーションを動かすには「Win32S」でなければ動作しませんでしたが、Windows95の場合はサブセットとしての「Win32コンパチブル」が実行可能となり、32ビットのアプリケーションも動作可能となりました。
このWindows95の登場により、それまではパソコンの所有は企業が中心でしたが、個人でもパソコンを所有するのが増え、Windowsによって簡単な操作でインターネットを使たことから、1995年は「インターネットの普及の元年」とも言われています。



Windows95画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows3.0画面
Windows95起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows95起動画面

Windows98

 1998年にはWindows95の一部改良させたのとInternet Explorer 4.0を標準装備させた「Windows 98」がリリースされました。翌年にはWindows98を小規模改良し、Windows 98 Second Edition(Windows 98 SE)がリリースされました。



Windows98画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows98画面
Windows98起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows98起動画面

Windows Me

 マイクロソフトの計画ではWindows98の後はNT系のWindows2000と統合する予定でした。しかし、Windows2000の機能は一般向けではなかったことから統合を見送り、急遽2000年にWindows Meがリリースされました。
Windows MeはUSBの大容量記憶をサポートしました。またマルチメディアの機能を前面に押したOSとなりました。しかし多機能すぎでシステムのリソースを多く消費するため、動作の不安定が多くなり、特に「ブルースクリーン」のエラーが多発したりフリーズを起こしやすかったためユーザーからは酷評が多くなり、Windowsの中でも不名誉なOSとなってしまいました。このことから、Windows Meでは少しでもトラブル問題を修復できるようにシステムの環境をある時点の状態へ戻す事が出来る「システムの復元」を採用しています。
Windows9x系は後にWindows XPで統合となります。



Windows Me画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows Me画面
Windows Me起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows Me起動画面

4.Windows NT系(Windows NT3.1~4.0)

 Windows NTはWindows 9xとは別に開発が進められていました。Windows 9x系はMS-DOSを基に開発が進められていましたが、Windows NT系はUNIXが使われることの多かったネットワークサーバ用途を前提に1から開発されたOSとなり、前身はIBMと共同開発していたMS- DOSとWindows3と互換性を持つOS/2のver.2です。Windows9x系に対してで上位互換性を持ちますが、ファイルフォーマットにNTFSを採用したり、セキュリティーの重視や高速性の重視などサーバ向けに重視したOSとなります。
NTは「New Technology」の略であります。

Windows NT3.1~3.5

 1993年に初期のNTバージョンである「Windows NT3.1」がリリースされました。画面上のシェルはWinodws3.1と同じものを採用しました。しかし、消費メモリが大きいことやTCP/IPが低速、またWindows 3.1やMS-DOSとの互換性はあったものの、サーバの分野では意味がなく、製品としての評価はいまいちでした。
その後メモリ消費量の低減と処理速度の向上を改善してNTの動作する環境を低くした改善型である「Windows NT3.5」が1年後の1994年リリースされました。Windows NT3.5は雑誌の付録などで配布され、注目を集めました。Windows3.1ではネットワークのサポートが少ないのをWindows NT3.5では改善し、各種プロトコルをサポートしております。また、今まではサーバの管理はコマンドを入力して管理しておりましたが、Windows NTはマウスでクリックして管理できることから各サーバを管理する業界から注目を集めます。




Win NT3.0画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Win NT3.0画面
Win NT3.5画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Win NT3.5画面
Win NTロゴ【0から楽しむパソコン講座】
▲Win NTロゴ

Windows NT4.0

 1996年にWindows95と同じGUIをもつ「Windows NT4.0」がリリースされました。
Windows NT4.0はWindows95で使われていた「エクスプローラー」を採用し、また付属する機能もWindows95と同じものを採用しました。また、Windows NT3.5はグラフィックの環境が悪く低速で重い状態でした。しかし、WindowsNT4.0ではグラフィック性能を大幅に改善し、向上させました。それによって、Windows NT4.0はサーバとしてのOSの地位を確立しました。
ただし、残念だったのはWindows95で売りであった「プラグ&プレイ」はWindows NT4.0ではサポートされておらず、手作業でハードウェアのドライバをインストール必要がありました。



Win NT4.0画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Win NT4.0画面
Win NT4.0起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Win NT4.0起動画面

5.Windows NT系(Windows 2000~2003Server)

Windows 2000

 Windows NT4.0の後継として、2000年にWindows 2000がリリースされました。当初の発表では「Windows NT 5.0」とされていましたが、後にWindows 2000という名称に変更されます。本来であれば、この段階でWindows9x系との統合を行う予定でしたが、あまり一般向けではない仕様となったことから急遽Windows9x系との統合を断念しています。
そのため Windows2000の場合はWindows95の機能が多く用いられております。主な機能は

* Windows 9x系のGUIを改良し、操作性を向上
* USBやプラグアンドプレイでの周辺機器の増設
* DVD-ROM等の大容量ディスクへの対応 など
* ACPIによる電源管理機能
* マルチメディア及びゲーム環境への対応でDirectXやOpenGLを使用

などがあります。
またデバイスドライバも従来はWindows 9xとWindows NT系では全く違うものを使用していましたが、Windows/Win32 Driver Modelの技術の採用により、同じドライバで使用可能となりました。
OSのシステムファイルの修復も極力再インストールを避けるためにインストーラーファイルで自動修復を行う機能も採用されています。



Windows 2000 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 2000 画面
Windows 2000 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 2000 起動画面

Windows XP

 2001年にWindows NT系とWindows 9xの統合を行ったWindows XPが発表されます。
Windows XPはWindows NT系の技術をベースにWindows9xの機能を統合したOSで、初めて家庭向けのWindows NTとなります。前回リリースされたWindows 2000の機能を継承しつつ、その際統合の成功に至らなかった機能も統合されました。Windows XPは安定性があったことから長きに渡って使用されており、Windowsの中でも発売開始より約12年半という長期のサポートでした。 安定性や堅牢性が良いことからほとんどWindowsXPが使われることになり、出荷本数も一番多かったOSとなります。
しかし、セキュリティの問題や、Windows XPが抜群の安定がるため、その後発表される最新WindowsのOSの使用が少ないことから、最新のWindowsの使用を広めるため、2014年4月Windows XPの全サポートが終了しました。
Windows XPはWindows9x系の統合を行ったOSのため、Windows 9x系のアプリケーションを動かせるようプログラムの実行時に「互換モード」というのを採用しております。また、システムの環境をある時点の状態へ戻す事が出来る「システムの復元」もWindows NT系で採用されています。



Windows XP 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows XP 画面
Windows XP 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows XP 起動画面

Windows 2003Server

 2003年にWindows 2000の後継であるサーバ向けのOS Windows 2003Serverがリリースされました。
Windows 2003ServerはWindows XPと同じスケジュールで開発されておりましたが、少々遅れてのリリースとなります。Windows XPはファミリー向けのOSということもあり新機能を前面に押し出したOSですが、Windows 2003Serverはサーバ向けのためより安全な環境を用意することに重点を置きました。特にその当時に問題となったセキュリティの強化を重視したためリリースが遅れていました。



Windows 2003Server 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 2003Server 画面
Windows 2003Server 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 2003Server 起動画面

6.Windows NT系 (Windows Vista~7)

Windows Vista

 Windows XPのリリースから5年後の2007年、Windows Vistaがリリースされます。当初はWindows XP のマイナーアップグレードの予定で2003年にリリースされる予定でした。しかし、当時大問題となったWindowsのセキリュティに関するコンピュータウイルスの感染が多発し、マイクロソフトは根本的な対処にあたるため Windows開発の全てを中止して、セキリュティに関する時間を割くことになり急遽Windows XPの修正版であるWindows XPsp2の開発が優先となりました。
その後Windows VistaはWindows XPのアップグレードというスタンスから変更し、セキュリティの強化が図られたWindows 2003Serverをベースに開発が再開され、2007年リリースされました。
Windows XPまではアップデートの場合、Webを通じて行っていましたが、セキュリティの強化からWindows Vista以降はコントロールパネルで行うようになります。
発売当初のWindows Vistaはとにかく「重い」というので酷評でした。これはAero機能が大きな原因で、Windows XP時代のPCはグラフィック描画をCPUの処理で行っていたものを、Windows Vistaはグラフィックの描画をグラフィックボードのGPUで行う機能に変更しました。しかし、Windows XP時代のPCはグラフィックボードが装備されているものの、それほどの性能がなかったため、この新機能に対応できなかったのが原因でした。しかし、ハードウェアの性能やSPパッチの摘要により、少しずづこの「重たさ」は解消していきました。
Windows Vistaの修正パッチのリリースはSP2までです。しかし、SP2の次に公開しようとした隠れた修正パッチがあり、これを摘要すると当初のWindows Vistaとは比べ物にならないくらい快適になるみたいです。ただし、Microsoft側はきちんとした検証を行っていないことから、自己責任でのインストールで修正パッチを公開しています。
マイクロソフトのセキュリティパッチの配布は、2017年4月11日まで行われます。



Windows Vista 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 2003Server 画面
Windows Vista 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows Vista 起動画面

Windows Server 2008

 2008年にWindows Server 2008がリリースされました。
Windows Server 2008はWindows Vistaをベースに開発され、64ビット環境を中心とした開発となっています。Windows Server 2008は32ビットもサポートしていますが、次のバージョンWindows Server 2008 R2では64ビット環境のみのサポートとなり、実質のサーバOSとしてはこのWindows Server 2008が最後の32ビット環境で動くOSとなります。



Windows Server 2008 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows Server 2008 画面
Windows Server 2008 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows Server 2008 起動画面

Windows 7

 Windows Vistaを基にしてWindows Server 2008と並行して開発していたWindows 7が2009年にリリースされました。
Windows 7はWindows VistaのマイナーアップデートでありWindows Vistaの機能を引き継いでいます。そのため、Vista を基盤にしたカーネル設計やコンポーネント化のモデル改良のOSとなります。2014年にWindows XPが終了し、Windows 7に切り替えたユーザーも多いですが、Windows Vista同様、Windows XP搭載のPCはハードウェアの性能はついていかないものが多く、やはり「重たい」と思うユーザーも多いようです。



Windows 7 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 7 画面
Windows 7 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 7 起動画面

7.Windows NT系 (Windows 8~)

Windows 8

 2013年にPCおよびタブレット端末用のOSであるWindows 8がリリースされました。
Windows 8はWindows 7を基に開発されました。
このOSはタブレット端末などのモバイル機器の利用を想定したOSであります。そのため。従来のWindowsで使用していたログオン画面、壁紙、コントロールパネルなどが取り除かれ、デスクトップ画面のデザインが一新されてタッチスクリーン対応となっています。
しかし、今まで使用していたWindowsユーザーはスタート画面やデスクトップ画面がないことから「使いにくい」という意見が多くなり、使用ユーザーから不満の声が多発しました。同年にWindows 8の後継であるWindows 8.1がリリースされ少しは改善されましたが、やはり使いにくいという理由からWindows 8.1のユーザーは少ないようです。
Windows 8.1はWindows 8の後継でWindows 8のサービスパックではないようです。なおWindowsのサポート期限はメインストリームは2018年1月9日、延長サポート終了日は2023年1月10日となります。



Windows 8 画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 8 画面
Windows 8 起動画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 8 起動画面

Windows 10(開発中)

 現在 Windows10の開発が進められています。Windows 10はWindows 8.1を改善し、ストアアプリのウィンドウ表示、ウィンドウの分割表示、仮想デスクトップ、スタートメニューの復活(スタートボタンではなく、スタートメニューの復活)、スタートメニューにライブタイル表示などの機能が加わってるみたいです。またWindows 10がリリースされた場合、windows 7ユーザーには1年間の無償提供が行われる予定です。

その前にWindows 9(ナイン)は?と思う人も多いでしょう。Windows 9の場合、プログラム上でWindows 9xという判定のプログラムが多数存在し、Windows95や98類と判定して誤動作する問題があるため、あえてWindows 9を飛ばしてWindows 10にしたみたいです。(確かな情報ではありませんが...)



Windows 10画面【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 10画面
Windows 10 ロゴ【0から楽しむパソコン講座】
▲Windows 10 ロゴ

MacOS

Mac OSは新技術のラッシュです。

MacOSの章イメージ【0から楽しむパソコン講座】

 アップルのパーソナルコンピュータであるMacintosh と一緒に登場したOSです。Mac OSはグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を早くから取り入れておりました。

Mac OS は特にデザインや印刷関係の分野で多く使われていました。Mac OSはその当時のPC/AT互換機とは違い、ディスプレイの多色高解像度の点が優れていました。また色調管理なども対応していたこともあり、写真加工やグラフィックス関係のソフトウェアが次々と登場しました。

1.Mac Classic

System 1~4

 1984年にAppleコンピュータが発売され、そのAppleコンピュータに搭載されていたApple専用のOSです。それまではコンピュータはテキスト(命令)を打ち込んでの操作でしたが、このOSで初めてマウスを使っての操作を取り入れました。この当時は単にちょっとしたバージョンアップごとにSystem1やSystem2などといった呼ばれ方をしております。日本向けには日本語フォントや日本語入力システムを同梱させた日本向けのOSとなり「漢字Talk」というOSになります。漢字Talk 1.0 は System 3.0 を、漢字Talk 2.0 は System 4.1に対応しております。



Mac Sysytem1【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac Sysytem1
Mac Sysytem4【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac Sysytem4

System 6

 System 6は1989年にリリースされました。それまではMac System Softwareのバージョンと漢字Talkのバージョンの数字が異なっていましたが、このSystem6から漢字TalkもMac System Softwareと同じバージョンの数字を使用しました。また、QuickTimeなどが登場し、マルチメディアの再生などが可能になりました。
このSystem6まではFinderとのバージョンの数字が異なり、その後のSystem7でこの二つのバージョン数字の統一を図るため、System 5というバージョンは存在しませんでした。
FinderとはWindowsで言う「エクスプローラー」と同じようなものであり、ファイルの管理などを扱うソフトです。

Mac System6【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac System6

System 7 系

 1991年 System 7.0がリリースされました。システム全般が大幅に改良・強化され、32ビット環境になりました。またマルチメディア機能も強化され、画面のデザインもカラー化となりました。また「仮想メモリ」も搭載されたため、巨大な画像データや動画ファイルを扱うことが出来るようになりました。
また、今まで使用していた68000 系 CPU から PowerPC 系へ移行するためのエミュレータを内蔵し、PowerPC 系にハードウェアは移行しました。

その後リリースされたSystem 7.5ではネットワークの機能も強化され、TCP/IP接続も標準で使用することが出来ました。

1997年1月にはMac OS7.6がリリースされこのバージョンから初めて通称で呼ばれていた「Mac OS」に変更されました。それに伴いこのバージョンで「漢字Talk」は姿を消します。



Mac System7【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac System7
Mac System7.6【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac System7.6

Mac OS 8系

 1996年にMac OS 8.0がリリースされました。Finder はマルチスレッド化され、ファイルをコピーなどを行っている最中でも、別の作業が出来るようになりました。また、新しいプラチナアピアランスを採用し、Mac OSの象徴ともなりました。その後のMac OS 8.1ではHFS Plusという新しいファイルシステムが採用となります。またこのMac OS 8.1では、Internet Explorer(Mac版) が標準ブラウザ、Outlook Express が標準メールクライアントとなります。

Mac OS 8.5ではPowerPC専用のOSとなり、68000系のCPUのOSの歴史はここで終了となります。そしてMac OS 8.6ではUSBが標準サポートとなります。



Mac OS 8.1【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS 8.1
Mac OS 8.6【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS 8.6

Mac OS 9系

 Mac OS 9では時期バージョンであるMac OS Xを意識したOSとなります。そのため、Mac OS Xと互換があるアプリケーションなども盛り込まれています。
TCP/IP によるファイル共有や、ファイルの暗号化、音声認識でのログイン機能、ソフトウェアの自動アップデート、Language Kit による多言語サポートの強化など 50 以上の新機能を搭載しました。
Classic 環境向けとしての最後のリリースはMac OS 9.2.2です。



Mac OS 9【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS 9
Mac OS 9.2【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS 9.2

2.Mac OS X

クラシック環境のMac OSを刷新し、2001年にBSD UNIX ベースで新たに開発されたMac OS Xがリリースされました。

Mac OS X v10.4 までは Classic 環境との互換機能を持っていました。これはMac OS 9.2.2 をエミュレータ上で動作させています。そのため、旧来のアプリケーションの多くを Mac OS X 上で動作させることができました。ただし、Mac OS X v10.5 およびインテル版の Mac OS X v10.4 からこの機能は廃止されます。
また、OS X v10.7 から「Mac」という言葉が消え、現在の名称になっています。

当初のMac OS Xは動作が重かったため、クラシック環境のMac OS 9.2と併用して使用するユーザーが大半でした。
その後2002年にリリースされたMac OS X v10.2で、Finder の使い勝手に改良が施される。動作速度が上がりました。また、対応機器も増えたため、Mac OS X の利用者にも受け入れられるようになりました。また新機能も追加されたほか、ファイアウォール機能が標準で付属し、IPsec・IPv6 にデフォルトで対応となりました。

Mac OS X v10.3 Panther

 2003年にリリースされたMac OS X v10.3ではUSBを持つ機器以外のサポートを打ち切り、iMac 以降の機種への対応となります。システムの安定性や処理速度がさらに向上したため、低クロックのG3マシンでも比較的快適に動作するようになりました。

Mac OS X v10.3【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS X v10.3

Mac OS X v10.4

 2005年にリリースされたMac OS X v10.4では動作環境がIEEE1394ポートを標準搭載した機器となり、初期のiMac・ iBookは対応外となりました。また、以前のバージョンの互換性を維持しつつ、システム内部が大きく刷新しています。

Mac OS X v10.4【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS X v10.4

Mac OS X v10.5 Leopard

 2007年にリリースされたMac OS X v10.5では、Windows XP や Windows Vista とのデュアルブート環境を実現する「BootCamp」などの機能が加わります。また、解像度非依存のユーザインタフェースや、仮想デスクトップ環境「Spaces」なども登場しました。このMac OS Xv10.5からClassic 環境が利用できなくなります。

Mac OS X v10.5【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS X v10.5

Mac OS X v10.6 Snow Leopard

 2009年にリリースされたMac OS X v10.6はインテル社のCPUのMacintosh 専用となり、Power PCでは使用できなくなりました。

Mac OS X v10.6【0から楽しむパソコン講座】
▲Mac OS X v10.6

OS X v10.7 Lion

 Lionがリリースされます。このバージョンから製品名に「Mac」の文字が消えます。このバージョンからiOSに由来する機能を搭載し、64ビット・マルチコアCPU(Intel Core 2 Duo 以降)のみをサポートするようになりました。

OS X v10.7【0から楽しむパソコン講座】
▲OS X v10.7

OS X v10.8 Mountain Lion

 2012年にOS X v10.8 Mountain Lionがリリースされ、iOS 5で提供されたアプリケーションや新機能が Macintosh でも利用可能となります。

OS X v10.8【0から楽しむパソコン講座】
▲OS X v10.8

OS X v10.9 Mavericks

 その後の2013年のOS X v10.9 Mavericksでは、iOSで提供されているマップやiBooksが搭載されます。

OS X v10.9【0から楽しむパソコン講座】
▲OS X v10.9

OS X v10.10 Yosemite

 現在の最終バージョンは2014年のOS X v10.10 Yosemiteです

OS X v10.10【0から楽しむパソコン講座】
▲OS X v10.10